2018.11.21
『ベンベルグ裏地ミュージアム+』リニューアルオープン
- Category FASHION
高級裏地として知らない人はいない、キュプラ繊維「ベンベルグ®」。過去には世界の5カ国で生産されていた<ベンベルグ>だが、現在生産を行っているのは日本の旭化成1社のみ。
ベンベルグ裏地の歴史を振り返りつつ、裏地の大切さや<ベンベルグ>の良さをファッション業界関係者や服飾学生に伝えるべく、2014年10月に千代田区神保町に『ベンベルグ裏地ミュージアム+』が開設。今回、2018年11月の旭化成株式会社の本社移転に伴い、『ベンベルグ裏地ミュージアム+』もリニューアルオープンした。
このミュージアムでは「ベンベルグ®」の誕生から、人々を魅了し続ける秘密、そして現在どういった商品に使われているのか、進化し続ける<ベンベルグ>の全てをデモンストレーションを交えながら勉強できる空間となっている。
<ベンベルグ>の魅力
<ベンベルグ>は洋服の高級裏地として知られているが、人々の暮らしのシーンによって使い分けられており、アウター素材・民族衣装・インナーウェア・アクティブウェア・ホームテキスタイルと様々な用途で使用されている。肌が呼吸するのと同じように湿気を吸い込みはきだし、ベタつきやムレを抑えることで夏は涼しく、そして冬は吸湿発熱という特長を活かした生地にすることにより、温かく快適に過ごすことができる。そしてなにより、繊維の断面が真円に近く表面もなめらかであることから、刺激が少なく、デリケートな肌も傷つけにくいため、お肌が弱い人も安心して着用することができる。
また環境にも優しく、繊維としては使われない、コットンの種の周りのうぶ毛を精製・溶解して再生繊維として生まれ変わらせているため、土に埋めると数ヵ月で微生物の糧となって自然へと還る。さらに、<ベンベルグ>を生産するにあたって使われるエネルギーの4割は旭化成の自社発電設備を使用しているため、サステナブルな社会に向け全力で環境問題に取り組んでいる。
着る人にも優しく、そして地球にも優しい<ベンベルグ>。今後の更なる発展に注目していきたい。
詳細
● 所在地:東京都千代田区有楽町一丁目1番2号 日比谷三井タワー 29階
● 開館時間:平日9:00~18:00(予約制/アパレル・小売・流通などの業界関係者のみ)
● 休館日:土日祝および会社の休日
※詳しくはこちらをご覧ください。
展示内容
● イントロダクション「ベンベルグ」とは?
「ベンベルグ」の歴史・素材の紹介(原料見本、他素材との比較を解説)と原糸から生地までの生産背景を、延岡ベンベルグ工場で実際使用している紡糸機と巻き取り機の展示とともにご紹介。
● 機能性デモンストレーション
デモ機を使った実演や着用比較で「ベンベルグ」裏地の特長や機能性を説明。
● ベンベルグ®裏地商品ラインナップのご紹介
現在展開している定番裏地をはじめジャカードやドビー柄物など約3,000点(色数含む)を超えるベンベルグ裏地のラインナップをご案内。
● デザイナーズ製品展示
「ベンベルグ」裏地が採用された国内外のデザイナーズブランドの製品をご紹介。
【style-arena.jp】Street Style 担当
Street Style 編集部
Tokyo Street Style