2016.06.19
コラムVol.19『ヴィンテージの世界観』
- Category FASHION
■ヴィンテージとは
今回はトレンドアイテムから離れて、原宿を中心に人気の「ヴィンテージ」について解説していこう。まず、古着とヴィンテージの違いは何?という方も多いだろう。一般的に古着とは一度誰かの手に渡った、「中古衣料品全般」を指す。近年発売されたアイテムでも、誰かを経た物であれば、「古着」となる。それに比べヴィンテージと呼べるものは歳月がたった、いわゆる“年代物”。そこに“状態の良さ”という条件も加わってくる。アメリカの関税法では30年前~100年未満のものとなっているが、日本ではこれといった定義がない。ちなみに、100年以上前のものは「アンティーク」となり、家具やジュエリーなど対象物が限られてくる。
■クラシカルな装い
そんなヴィンテージの魅力は、何といっても一点ものという“希少性”だ。「デッドストック(売れ残り)」という形で、当時の物が未使用のまま複数保存されている事もあるが、その場合を除き基本的には同じ物に遭遇することは無い。次に、現代では再現することが難しい当時の技法、仕立て、布地も希少性が高い。ここからくるムードや雰囲気はヴィンテージ以外では感じられない。ストリートでの着用率が上がってきているヴィンテージアイテムだが、身につけられている物は様々。その中でも多く感じられたのがアクセサリー。年代は不明だが、どのアクセサリーも大ぶりでインパクトが強く、コーデのアクセントとして用いられていた。更にゴールドが基調とされているため、クラシカルな装いに仕上がっているのも印象的だった。
■一流のヴィンテージショップ
ヴィンテージショップが数多くある中目黒~代官山エリアにクローズアップし、その中でオススメのショップを紹介していこう。1つめは中目黒にある「JANTIQUES(ジャンティーク)」。中目黒の商店街、中目黒銀座通りにあるヴィンテージショップの名店だ。保存状態の良いハイセンスなアイテムが数多く揃い、スタイリストからの信頼も厚い。衣類だけに留まらず、雑貨や家具なども販売されている。
2つめはこちらも中目黒にある「OLGOU(オルゴー)」。お店が地下にあることも手伝って、店内の雰囲気は抜群。メンズはミリタリーアイテムが多い印象だが、レディースはワンピースやドレスなども揃っている。2階では雑貨の販売が行われているが、センスの良さが伺えるセレクトとなっていて、プレゼントとして贈るのにも良いだろう。
3つめは代官山にある「JEANNE VALET(ジャンヌ・バレ)」。危うく通り過ぎてしまいそうなほど、道の奥にひっそりと構えているヴィンテージショップだ。フランス古着の専門店で、比較的狭めの店内となっているが、その中にはびっしりと年代物の洋服達が並んでいる。なんと1930年以前のアイテムも数多く扱われているとか。このお店の近くには「ATELIER JEANNE VALET MERCERIE(アトリエ・ジャンヌバレ・メルスリー)」という、家具やボタン・レースなどの小物を取り扱う店舗もある。
最後は代官山駅から徒歩5分の場所にある「CARBOOTS(カーブーツ)」。カーブーツとはイギリス英語で“車のトランク”の意味。トランクを開けると、何が出てくるかわからない、、、そんな、宝箱を開けるようなわくわく感を表現している。衣類よりも小物類が多いこのお店では、「サンローラン」や「エルメス」など、ハイブランドのバッグがリーズナブルな値段で揃っている。商品の回転が早く、足を運ぶ度に新しいアイテムと出会えるのも魅力だ。
古着と比べると多少値段の張る物が多いが、他では味わえない独特の世界観を提供してくれる。現代のファッションにマンネリ気味なあなたは、ヴィンテージの世界に踏み入ってはどうだろうか。
【style-arena.jp】Street Style 担当
Street Style 編集部
Tokyo Street Style