スタイルアリーナは一般財団法人日本ファッション協会が運営しています。

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2016.05.29

コラムVol.16『Maison Margielaがリードするモードスタイル』

  • Category FASHION

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加速するMM6勢力

 

 長年、多くのファンを抱える「Maison Margiela(メゾン・マルジェラ)」。2014年ジョン・ガリアーノがクリエイティブディレクターに就任した事により、かつての「Maison Martin Margiela(メゾン・マルタン・マルジェラ)」から改名されたのは記憶に新しい。今ストリートで注目されているのはこのブランドのレディースラインである「MM6(エムエムシックス)」。今年に入ってから次第に存在感を強め、人気が拡大している。

 

 

 

♀のための服

 

 マルジェラの洋服には通称“カレンダータグ”という0~23 までの数字が書かれたタグが付いており、その数字によってどのコレクションの洋服なのかが読み取れる。かつては6番が「女性のための衣服」とされていたが、スピンオフする形で「MM6(♀のための服)」が誕生した。コレクションラインと比べると、比較的リーズナブルなのに加え、日常でも身につけやすいアイテムが多い。今年3月には日本発の旗艦店が表参道ヒルズにオープンし、2016S/Sコレクションが発表された。店内はマルジェラらしく洗練され、モードを体現した空間となっている。

 

 

ジェンダーレスアイテム

 

 さて、MM6のアイテムを身につけている人が最近ストリートで急増した訳だが、モード感が強いブランドである為、着用率が高いのは表参道。中でも人気が集中し、印象強かったのはメッシュ素材のトートバッグ。毎年、様々なカラーで発表されている定番アイテムだが、使いやすいブラックが一番人気の様子。MM6ではタグ上部のみ、白糸で縫いつけられており、その一本線がブランドの象徴ともなっている。ブラックにさりげなく映える白糸が更にファッショニスタのオシャレ心をくすぐるのかもしれない。このデザインに惚れ込んだのは女性だけに留まらず、レディースラインのアイテムであるこのバッグを持ち歩く男性も見掛けるようになった。近年、“ノージェンダー”という考え方が一般化してきたが、今後もこういった流れは継続していくだろう。

 

            

 

 スタイリッシュなのにどこかクセがある。そんなMM6の魅力に気付く人が更に増え、今まで以上にストリートでの着用率は高まるはずだ。

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