2017.11.03
コラムVol.69『今年もこの光沢に酔いしれる』
- Category FASHION
「廃れるわけがなかった」
トレンドを思いっきり楽しめる季節がやってきた。周りに目を向けると、今年もあのアイテムがひときわ輝いている。「ベロア」昨年どれだけの人がこの素材に夢中になったであろうか。高級感と奥行きのある光沢をもつ魅惑的なテキスタイルだ。今年のトレンドも引き続き“ヴィンテージ”や“レトロ感”がキーワードになっている。まさにベロアが活躍するにはふさわしいテーマだ。しかし今季のベロアは昨年とは一味違う一面を見せている。
「パンツに代わるマストアイテム」
昨年、ファッショニスタのマストアイテムは「ベロア素材のワイドパンツ」だった。しかし今年はどうだろう。ベロアはパンツにとどまらず、スカート、トップス、小物など多くのアイテムへと姿を変えている。中でもストリートや店頭で多く見かけるのはワンピース。形は様々だがキャミソールやVネックのものが多い。シンプルなデザインでありながら、ベロアのもつ光沢でタテのラインが強調されるため、女性らしさを感じる。そしてワンピースはカジュアルスタイルにも取り入れられている。ドレッシーとも思えるベロアワンピースだが、シンプルなシャツやスニーカーでカジュアルダウンすることにより、“普段づかい感”のある手軽なアイテムへと変身する。まさにベロアのもつ美しさを生かしつつ、楽なスタイルを完成させる今季のマストアイテムだ。
「色との調和」
もう一つ押さえておきたいポイントがカラー。今年注目を集めている色の「ベイクドカラー(スモーキーな色合い)」はベロアとの相性がよく、光沢を引き立ててくれる。昨年はダークカラーが中心でベロアの派手さを抑えていたが、今年はベロアの存在感をより目立たせたスタイルが多い。ベロア素材でもベイクドカラーだったら、やりすぎ感はなく、色の“くすみ”が“レトロ感”を感じさせる。
昨年、ミレニアム世代にとって未知の素材であった「ベロア」をパンツという形でトレンドに取り入れた。それが今、さらに盛り上がる“ヴィンテージブーム”により様々なアイテムへと幅を広げている。これを利用し、ベロアを自分のスタイルに合った形で取り入れ、秋のファッションをおもいっきり楽しんでほしい。
【style-arena.jp】Street Style 担当
Street Style 編集部
Tokyo Street Style