「裏渋谷」という言葉が使われ始めたのは2000年代初頭あたりから。 2006年にはファッション雑誌(Men's egg)でも「裏渋系ファッション」として取り上げられたことがあったが、ギャル男の中のデリッカーとクラブ系のミックスといった感じで、実態はギャル男のバリエーションに過ぎなかったようだ。 ただし、その後も「裏渋谷」という言葉は生き続け、大雑把に「神泉」「南平台」「桜丘町」あたりの、原宿とは逆方面の地域を指すようになっている。 これに対し、最近「奥渋谷」という言葉も目に付くようになった。もちろん、これもどの地域だと断定できるものではないが、渋谷で働くショップスタッフやネットで調べた結果を総合すると、「松濤」「神山」あたりらしい。 今回、この地域でのファッションの共通性を探ってみたところ、スタイルはバラバラだが、いわゆる渋谷のギャルファッションとは一線を画す、ひと頃前の裏原系にも似た個性的な人たちをたくさん目撃した。そこで、独断だが、「松濤」「神山」に加え「神南」の原宿寄りの一部を「奥渋系」としてご紹介する。