2021.01.15
コラムVol.131『レザーの変革期』
- Category FASHION
■多様化されたフェイクレザーのアイテム
秋冬の定番である「レザー」に変革期が訪れている。例年通りだとライダースジャケットなどのアウターを中心にレザーを身に着ける人が増えるが、今季の特徴はアイテムの多様化。フェイクレザーの進化と相まり、パンツやスカートなどボトムスのほか、シャツやワンピースといったアイテムでもレザー仕立てを見掛けるようになった。
レザーアイテムが、全身コーデに広がった背景には、やはりコレクションの影響が大きい。2020年春夏や秋冬コレクションでは、トッズ(TOD’S)やサルヴァトーレ・フェラガモ(SALVATORE FERRAGAMO)、ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)などの名だたるブランドが、全身レザーのコーデでランウェイを闊歩。もちろん、コレクションのハイブランドを全身に揃えることはできないが、コレクションと一般層の架け橋となっているZARAなどのブランドが、手頃な価格に落とし込み、トレンドを普及させていった。
定番の黒レザーは、いかつくハードな印象が強いが、ブルーやピンクといった淡い色も増えている。質感が独特のレザーは、ウールやボア、フリースなどほっこりする素材と相性が良く、光沢がある為、華やかさも演出できて使い勝手が良い。昨シーズンから引き続き人気の「CPOジャケット」に、レザーで展開されたのも印象強い。今後の広がりに注目だ。