1985年メガネのセレクトショップという新しい業態を切り開き、原宿にいる若者にメガネをファッションとして定着させたオプティシャンロイド。オープン当時は変わったメガネがあまり存在していなかったため、メーカーから直でメガネを仕入れ、独自に手を加え、オリジナルフレームにして販売していたという。
そんな噂を聞きつけたファッション関係者から、そのうち徐々にオーダーが入るようになり、JUN、ツモリチサト、そしてついにはイッセイミヤケ、ヨージヤマモト等のパリコレ用メガネまで製作するに至った。その後もアンダーカバー、リミフゥなどの世界的ブランドを手がけ、エルトン・ジョンからアンジェラ・アキ、坂本龍一、所ジョージ、笑福亭鶴瓶など芸能人の愛用者も数知れない。
自らそんなおしゃれメガネたちの製作に携わってきた並木社長は、「(ファッションの)歴史やコーディネートの基礎が分からないと、トレンドに合ったメガネも作れない。オリジナルのメガネを作るにはアートディレクター的な感性も必要だ」と語る。一方でまた、お客様に提供するメガネに対しては、流行に追随する事なく、個々のニーズをしっかりとつかみ、要求を満たす商品を提供する事が大切だという。
つまり、最新でありながら普遍的な価値のあるもの、流行に流されることなく、その人にぴったり合うメガネを提供する事が重要だということだろう。
また、オプティシャンロイドでは、有名アーティスのメガネも数多く手がけてきた並木氏によるパーソナルスタイリング、パーソナルオーダーも受け付けているとのこと。世界にたった1つの自分だけのメガネ、1度は作ってみたいところだ。
(文・写真/HINE)
2016年2月3日