2019.02.28
コラムVol.106『“懐かしアイテム”がモダンにアップデート』
- Category FASHION
「あのアイテムが大復活」
かつて大流行したブーツカットが、「フレアパンツ」としてリバイバルしているのを知っているだろうか?そもそも、裾の広がりを意味しているフレアパンツ。太ももから膝にかけてのシルエットは細めで、ひざ下から裾に向かうにつれて、だんだんと横に広がっていく形の物。以前はブーツカット、バギーパンツなどと言われていた。ブーツカットと言うと、コーディネートに取り入れにくいなど、マイナスなイメージを持っている人も少なくはない。しかし、ブーツカット自体は脚長効果やウエストの細さを強調するのに非常に効果的なアイテム。さらにクロップドトップスと合わせればスタイルが良く見えると話題になった。
「今年風のフレアパンツ」
特徴としては“リラックスした素材”と“ハイライズ”が挙げられるだろう。70年代「ボヘミアンスタイル」で大流行したのはデニムなどの厚手の生地でローライズのもの。リバイバルといってもそのままではなく、モダンにアップデートされている。現代風に解釈され、「フレアパンツ」と名を変えてやってきたブーム。今まで履いたことがなかった人も、今年風に使いやすくなったブーツカットをこの機会に挑戦してみるのも良いだろう。
「トレンドの背景」
流行の背景を知るために、ここ数年のボトムスのトレンドをおさらいする必要がある。まず、大きな影響力をもたらしたのが「ビックシルエットブーム」。ハイブランドのコレクションをきっかけに、アウターやトップスのビッグシルエット化が一般層にまで浸透した。更にビッグシルエット人気が加速したため、バランス良く着こなす方法としてボトムスにスキニーパンツを合わせる人が多くなった。その反動でワイドパンツの波がくる、そして今年、ディテールに部分的にアクセントを加えたブーツカットがトレンドになった、という流れだ。ブーツカットはビッグシルエットやロング丈とも相性がいい。多様化しているトップスに合わせやすいのも流行を後押ししたと言える。
約1、2年前だったら受け入れられていなかったであろうフレアパンツ。しかし、ここ数年のトレンドの流れを理解すれば納得できる。これがファッションのトレンドの醍醐味であり、興味を引きつけてやまない点である。
【style-arena.jp】Street Style 担当
Street Style 編集部
Tokyo Street Style