ハードコア、トランスなどの4つ打(※)イベントの中でもメルボルンシャッフルと呼ばれるダンスを好む人たちをシャッフラーという。
メルボルンシャッフルは、もともとはハウスやアシッドハウスの流れからメルボルン(オーストラリア)のクラブシーンで生まれ、1990年代後半にはメルボルン・シャッフルと呼ばれるようになっていた。
2005年に「メルボルンシャッフル」というドキュメンタリーDVDがリリースされヒットすると、世界中のアンダーグラウンド・クラブシーンでそのステップが話題となった。当初はすり足でランニングするようなスタイルだったが、世界各地で徐々に違うステップと組み合わさり、現在のようなバリエーション豊かなシャッフルのステップへと発展した。
そして、2011年アメリカのエレクトロポップデュオLMFAOが、シャッフルダンスを取り入れたPVで「Party Rock Anthem」を大ヒット(全米3位)させたことにより、シャッフルダンスはさらに全世界的な広がりをみせた。
シャッフラーたちのファッションは、他の4つ打系クラブファッションと同様、フレアなバギーパンツとTシャツやパーカーといった組み合わせだが、他のレイヴァー(Raveパーティーで踊る人々)がしだいに全身蛍光色の派手派手ニューレイヴ・ファッション(キャンディレイヴァーなど)や、全身真っ黒の黒レイヴァーに進化していったのに対し、ブラックやモノトーン、暗い迷彩柄などダークに進化していった。phatpantsという蛍光テープ付きのパンツにネオン(蛍光)やグロウ(蓄光)といった光り物を身につけ、フラッシュ(点滅)LEDライトを付けたりしているため、暗闇では決して地味ではない。
今回は、Hardstyle, Hardcoreを主体とするデイパーティ「Def Distortion」より、シャッフラーたちのファッションスタイルをご紹介する。
※4つ打(よつうち)
主にダンス・ミュージックにおいてバスドラムにより等間隔に打ち鳴らされるリズムのことを指す。曲の中でバスドラムを使い、1小節に4分音符が4回続くリズムであることからそう呼ばれる。
This coverage staff : Director "Mie Aoi", Photographer"HINE", Assistant "Daisuke Ishii"