自然志向やロハス的なライフスタイルに関心が集まる中、「週末農園」「レンタル農地」」「シェア畑」などが近頃ますます盛んになってきている。数年前には「農ギャル」も話題となったが、機能性よりオシャレを優先するあまり、実際にはあり得ないようなスタイルで農作業をする姿が多くみられた。 今回紹介する「ファームス」では、実際に農作業をしている人たちから直接要望を聞きながら、現地でデザインした「A-RUE(アリュ)」ブランドを中心に、おしゃれにコーディネートした作業服をご紹介する。 「A-RUE」は、アジアン素材を使うエスニック系ストリートファッションからスタートしているが、デザイナーの藤井優子さんが6年前に茨城県へ移転し、農家と直接触れ合うようになってから、農ファッションの展開も始めたのだという。 各アイテムには様々な工夫が施されている。例えば、ワンショルダーのエプロンは、通常のエプロンだと作業中に肩ひもが落ちてきて作業しづらいという声から生まれた。地面に付かない丈、タオルやアームカバーを引っかけるストラップを付けるなどの工夫がなされている。 パンツは、しゃがんでも楽なように膝にタックが入り、汗染み予防と蚊に刺されにくいようサルエル風に股下に余裕を持たせている。また、裾は機械の巻き込みなどを防ぐようタイトに絞り込み、後ろには蚊取り線香が取り付けられる紐通しや、鍵やスマホが入る大きさのフラップ付きポケットも付いている。 また、「ズッキン」と呼ぶ日よけ作業帽子は、広げることで首と肩を日差しから守り、移動中やちょっとしたお出かけの時は、後ろで縛ってバンダナ風にも使える優れもの。可愛いので、料理用やパン屋、カフェなどでも充分使える。 最近ではマルシェジャポンなど、生産者が直面販売する機会も増えている。そういった場面でも、おしゃれな農業イメージを出すため、このような農ファッションが活躍する。今後もますます需要は増えることだろう。 協 力 A-rue(ア・リュ) http://a-rue.jp 磯野ブルーベリー園 ポコ・ア・ポコ農園 つづく農園