今回は2012年1月、渋谷公会堂で開催された成人式に集まった人たちの中から、目立っていた人たちをピックアップしています。和装の伝統的な着こなしをしている人たちではありませんが、こういったスタイルもまた新しい日本のファッション文化として、着物自体を廃れさせないためにも必要だと感じました。 近年で着物が注目されたのは、素材やデザインを工夫し、安価で気軽に着られる「ニューきもの」がブームとなった80年代前半。それ以降もDCブランドものや、大正浪漫風など、様々な着物が登場しましたが、ここ数年では、着こなし自体もだいぶ変わってきています。 成人式に着る和服は、着物の中でも「晴れ着」と言われるもので、未婚女性が祭礼や儀礼的な場面で着用する「振り袖」や、男性の正装「羽織袴」が普通ですが、アゲ嬢風のヘアースタイルにネイルアート、キラキラ小物を持ったギャル系振り袖姿がいたり、ブラックコーディネートに、ツケマツゲ、ゴシック小物を持ったヴィジュアル系、最近では高下駄に日傘を持った花魁(おいらん)風も人気です。 メンズでもスジ盛りギャル男流のゴールド紋付羽織袴や悪羅悪羅(オラオラ)系数珠ネックレス&ブレスレット付き紋付羽織袴姿など、もはやストリート・キモノとも言えそうな自由な着こなしが増えています。 (ハイン)