スタイルアリーナは一般財団法人日本ファッション協会が運営しています。

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2018.07.28

コラムVol.94『ドットで上品に』

  • Category FASHION

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「今季主役の柄」

 

  この時季はファッションが次第に華やかになっていくが、ストリートを眺めると、道行くファッショニスタ達は「夏だから花柄」...という単純な思考には向かわず、夢中になった柄は「ドット」であった。ドットは1980年代に流行した柄だが、“子供っぽさ”や“古くさい”とあまり良いイメージが浮かばないことから、長いことトレンド入りはしなかった。しかし、長期間陽の目を浴びなかったことで、現在のストリート世代には逆に新鮮に感じられ、レトロな柄としてストリートに上手く馴染んだのだ。

 

 

 

「これであなたもパリジェンヌ」

 

  最近のストリートでの装いを観察すると、首元の可愛いレースのフリルネックが人気。そしてトレンド関係なくベーシックアイテムとして多く見られるのは、ボーダーだ。これらのトレンド、ベーシックアイテムに共通して当てはまるキーワードは「フレンチシック」というスタイル。フレンチシックとは、シンプルでありながらも、パリジェンヌを思わせる上品なスタイルのことを指す。長い間ストリートでは“レトロ”や“ヴィンテージ”がトレンドであったが、今季からそこに上品さをプラスするのが流行。そしてドットは、まるで80年代パリジェンヌ女優をイメージさせるような、フレンチシックを演出するのに持ってこいの柄であり、人気に火がついたと考えられる。

 

 

 

「イメージに合わせて」

 

  着こなすポイントは、ドットの大きさとカラーリングにある。ストリートではモノトーンカラーで、水玉が小さいピンドットが人気だ。ドットにありがちな子供っぽいというイメージとは反対に、落ち着いた大人の雰囲気を醸し出している。また、最近はピンドットよりも少し大きいポルカドットの人気も上昇中。シックな雰囲気にポップでカジュアルさがプラスされる。ファッショニスタ達は、フレンチシックの度合いをドットの大きさで自分好みに調節している。

 

 

 

 

 ストリートで好まれるスタイルは、“レトロ、ヴィンテージ”や“カジュアル”である。このトレンドは今まで不動の存在だったが、そろそろ雰囲気を変えたい頃。今季は、ドットアイテムを手に入れて、ストリートを上品に歩く自分に浸るのも、いいかもしれない。

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