Style arena is generally the Japan Fashion Association has operated.

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2015.12.25

" 1級フードアナリスト齊藤千晴 " 厳選
「Japanese Tea」の神髄を体験してみよう!

  • Category GOURMET

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 日本におけるカフェの進化は、とどまるところを知らず、最近では、ハイレベルなリノベーションにより、店内のインテリアも大変ファッショナブル で、空間の楽しみ方も成熟し、様々な業態とのコラボも汎用性のあるスタイルへと落ち着き、その後も年々、国内のカフェ全体がレベルアップしています。

また、ドリンクの種類も多種多様で、〝コーヒー〟がメインのカフェだと、コーヒー豆の輸入から拘り、淹れ方まで徹底した研究と専門家の指導がなされたコーヒーの提供、〝紅茶専門〟のティーサロンでも、本格的なアフタヌーンティーが楽しめたりもします。

ところで、日本にも「茶」を楽しむ文化があるのですが、皆さんは、「日本茶」に魅了される外国人の方々が沢山いるのをご存知ですか?

特に〝抹茶味〟は、世界中で注目され、大人気。勿論、国内でも抹茶製品の種類やクオリティーが、どんどん高くなり、高級抹茶をふんだんに使ったスウィーツも珍しくなくなりました。

日本への海外旅行者がお土産にするのも、抹茶味のお菓子人気は凄まじく、かなりの売れ行き。

そのような中、アジア人旅行者が抹茶のお菓子を爆買いする一方で、欧米人旅行者は、抹茶スウィーツをメインにした茶園が経営する緑茶カフェなどを訪れる傾向にあります。

今回は、それともまた一線を画す、非常にアンテナの高い日本人や欧米人が、密かに足しげく訪れている本格的『Japanese Tea』専門店をピックアップ。

共にパリの老舗百貨店で茶呈の経験を持つオーナーが、東京と福岡にある『日本茶』の真髄を体感できる貴重な2店舗をご紹介します。

 

【櫻井焙茶研究所】
(東京都港区西麻布3丁目16-28)

※2016年7月15日より移転 現住所:東京都港区南青山5−6−23スパイラル5F

 

 外国の大使館や高級低層階マンションなどが立ち並ぶ、東京都港区西麻布の一角にある「櫻井焙茶研究所」

そのスタイリッシュな外観で、独特な存在感を放っています。

「江戸時代に煎茶を広めた〝売茶翁(ばいさおう)〟のように日本茶をもっと多くに人に伝えたい」というオーナーで櫻井焙茶研究所の所長 櫻井 真也 氏が、日本の四季を巧みに取り入れ、ブレンドとローストを基に、本来の日本茶の素晴らしさと同時に、新しいお茶の世界へもと誘ってくれる場所。

日本各地の茶葉を櫻井焙茶研究所の独自ブレンドによる茶葉の販売もあり、併設される奥の茶房では、お茶とそれらに合わせた茶菓子が頂けるセットメニューや、また、ここでしか体験することができない日本茶を使ったお酒も楽しむことも出来ます。

スタイリッシュな外観は、心地よい緊張感を与えてくれる。


きめられた位置に整然と並ぶ茶器の数々が、
日本の美意識を感じさせる。

櫻井焙茶研究所 所長の櫻井真也氏が、凛とした立ち居振る舞いと美しく無駄のない所作で、
見事な日本茶を供してくれる。

玉露に合わせる好きな茶菓子を選ぶ。

一煎目は、30度ほどに落とした湯で
抽出されているので、極上のテアニンが
楽しめる。


こちらは2煎目の玉露。


中には上品な餡が入っています。
和菓子は全て「HIGASHIYA」から仕入れ
られる。

3煎目の玉露でも、この美しいお茶が凄い。



お茶を飲み終わると、その茶葉にポン酢を
かけて食べさせてくれるのも嬉しい。


玉露の茶葉は、とても柔らかく割烹料理屋で
出てくる 〝お浸しの〟様に美味しい。


お酒のコースをオーダーするとこんなフラスコに入った茶酒が体験できる。

 

【万(よろず)】
(福岡県福岡市中央区赤坂2丁目3-32)

 福岡市の中心部にある繁華街から、ほど近い場所ながら、福岡城跡や福岡市民の憩いの場、大濠公園などに向かう〝けやき通り〟を一本入れば、瀟洒な住宅街が広がる、昔からの住宅地に佇む店。

店内は、銅張した茶釜を中心にした茶道具一式をコの字型のカウンターが囲み、客人は、『日本茶』のおもてなしの全てを余すところなく眺めることができます。

メニューは、気軽に楽しめる「玉露と茶菓子のセット」や「ほうじ茶と茶菓子のセット」など、各種ありますが、コース仕立てになってお茶を楽しめるものあるので、時間と予算に合わせて是非、試してみて欲しい。

玉露や煎茶、ほうじ茶などは、3煎まで楽しませても貰えるのだが、超低温で、丁寧にテアニンだけを抽出して味わえる1煎目の感動的な旨味は、日本人なら一度は体験してほしい美味しさ。

きっと、古来日本人のDNAに刻まれ続けてきた大切な旨味の素の一つであるのではないでしょうか。

 

通りから正面にお茶を入れる店主
徳淵卓氏の姿がよく見える。

機能的で、オブジェの様に銅張が美しい
茶道具一式。

お道具置き場や作業スペースまでが整然と
美しい。

お茶菓子は、「HIGASHIYA」から
仕入れたもの。


茶葉の違いを分かりやすく見比べさせてくれる。


ほうじ茶をオーダーすると、その場で
焙じてくれ、辺りに香ばしい香りが
立ち込める。


ほうじ茶のほとんどは、機械焙煎なので、
焙烙(ほうろく)を見るのも、まれな体験。

焙じたての茶葉を食べさせてくれるのですが、
香ばしくてとても美味しい。


改めて、ほうじ茶の香りの良さと他には
無い味わいを感じることができる。


「道明寺羹」は、もっちりとしていて、
黒糖のコクとニッキの香りが個性的でもある。

冬のお楽しみ「いちご大福」も人気。

「万(よろず)」の店内は、どこもかしこも
魅力的。クリエイティブディレクターで、
空間デザインでは国内外で大変有名な
緒方慎一郎氏”がプロデュース。


店奥に「男の隠れ家」のようなダンディズムと
モダンとナチュラルさが混ざり合った素敵な
個室もあり、極上のお茶と過ごせば、至福の
時間が流れそう。


箱庭のセンスが、憎いほどカッコいい。

 

 

 

(―社)日本フードアナリスト協会 認定講師 1級フードアナリスト

Chiharu Saito

日本全国の市町村で食材探しや、世界70都市以上での食べ歩きにより、訪問した飲食店は1万件超。
数多くの食文化大使も務め、TV番組「いきなり!黄金伝説。」の食企画では複数の企画を担当し、情報提供やコメンテーターとして出演中。
その他、月刊誌のライター、コラムの執筆、Webマガジン連載、大手企業へのレシピ提案、ジャパンフードセレクション審査員、イベントトークショーへの出演等、幅広く活動する食の情報の専門家。

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