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2024.12.03

Perfume、MEGUMI、津田 健次郎..豪華な顔ぶれが並ぶ「第53回ベストドレッサー賞」をレポート

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第53回 ベストドレッサー賞の授賞式が開催

 

11月27日(水)、都内にて「2024年度・第53回ベストドレッサー賞」の授賞式が開催された。本年に各分野で活躍し、ファッションにおいても各界をリードした著名人に贈られる本賞はファッション意識の向上、豊かで充実した生活の提案、ファッション産業界の発展と各界の文化交流を目的として、1972年より一般社団法人日本メンズファッション協会(理事長:八木原 保氏)が開催しているアワードだ。

 

 

ベストドレッサー賞と聞くと、服装へのこだわりやファッションに縁がある人に贈られるとイメージする方もいるかもしれない。しかし本賞の選考において重要とされているのは、単に洋服へ造詣が深いという点ではなく「独自の生きるスタイルを持っていて、それを人々が支持をする」というもの。政治、経済、学術、文化、芸能、スポーツなど、各分野で時代を牽引し、まさに粋な生き方を纏っている人が選出されるというから、いかに栄光のある称号であることがわかるだろう。今回はそんな2024年の顔とも言えるメンバーが登壇した、「2024年度・第53回ベストドレッサー賞」の授賞式をレポート。

 

【芸能部門】Perfume
ミュージシャン

 

記念すべき結成25周年、デビュー20周年を迎えた3人組テクノポップユニット・Perfume。メンバーのあ~ちゃん、かしゆか、のっちはアクターズスクール広島で出会い、1999年にデビュー。下積み時代を経て2007年「ポリリズム」でブレイク。中田ヤスタカ氏がプロデュースを務め、耳にのこるポップなサウンドを多くの方が一度は聞いたことがあるだろう。彼女たちとの同世代の方からの支持の高さはもちろん、TikTokでは若年層から注目を集め、世界的にも人気のPerfumeの勢いは増すばかりだ。纏った衣装は、3人も大好きだという日本のブランド『Mame Kurogouchi(マメ クロゴウチ)』。まさに本年のベストドレッサー賞に相応しい3人、ここで授賞式で語ったあ~ちゃんの印象的なコメントを紹介する。

 

 

あ~ちゃん「3人でここまで続けてきて、こんなご褒美が待っているなんて!25周年を振り返っても一言では表せないですね。この同じメンバーで、3人が誰も変わらずにやってこれたのが奇跡だと思います。だけど私たちは9歳で出会って、同じものを見て同じ体験をしてきたからこそ続けられてきたと思っています。年々仲良くなっていますし。明日もご飯に行きますし、あ、この後も行きますね(笑)。ほんまに、家族以上ですね。」

 

<PROFILE>

あ~ちゃん、かしゆか、のっちからなる3人組ユニット。2007年にシングル「ポリリズム」がブレイク。2013年には世界最大の広告祭「カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル」にて日本人歌手として初めてパフォーマンスを披露。また、世界最大級の音楽フェス「Coachella 2019」や、ヨーロッパ最大の音楽フェス「Primavera Sound 2023」にも出演。今年はアジア4都市にてツアーを開催するなど、世界で活動中。


<選考理由>
世界を舞台に活躍し今年で活動25周年を迎えた、あ~ちゃん、かしゆか、のっちの3人組ユニット、Perfume。音楽とファッションとテクノロジーを融合させて時代の最先端を表現し、自らが楽しみ未来の可能性を広げ、人々に夢と勇気を与えるベストドレッサーです。

 

【学術・文化部門】MEGUMI
俳優、実業家

 

テレビをはじめ、多くのドラマや映画にも出演し、幅広く活躍するMEGUMI氏。直近では自身が手がける映画を始め、カンヌ国際映画祭で「JAPAN NIGHT」を主催するなど精力的に活動をしている。近年は肌の美しさから、美容に関する知識についても注目されており、書籍「キレイはこれでつくれます」は、「年間ベストセラー」の単行本実用部門で1位を獲得し、発行部数は60万部を突破した。

 

 

「こんなに素敵な賞をもらえて光栄です。今年は…忙しかったですね。ありがたいことです。美容についてよく聞かれますが、スキンケアの時間は、毎日1分半くらいですよ。これを続けていくことが大事です。ハードルを上げすぎるのではなく、『これならできる』という基本のスキンケアを毎日やる。流れとしては、メイクをきちんと落として、お風呂に入って、あとはシートマスク、美容液を塗って、クリームで蓋をする。シートマスクは15年くらいやらない日が一回もないぐらい、徹底してます。今年を漢字一文字で言うと『幸』、幸せでした。来年もアップデートしつつ頑張っていきたいですね。」

 

<PROFILE>
1981年9月25日生まれ、岡山県出身。俳優やバラエティタレントとして、多くのドラマ、映画に出演。近年では映像プロデューサーとしても活動し、2022年公開のショートムービー『LAYERS 』、23年公開の映画『零落』のプロデュースを手がける。今年5月に開催された第77回カンヌ国際映画祭でイベント「JAPAN NIGHT」をプロデュース。芸能活動のほか、金沢市の古民家カフェ「たもん」の経営も行い、実業家としての顔ももつ。また5月に自身2冊目となる著書『心に効く美容』を上梓した。


<選考理由>
俳優やタレント、モデルとして活躍するとともに、映画プロデューサー、実業家、美容家などとしても才能を発揮するMEGUMIさん。自分を整えるのには美容が一番、テンションを上げるためにはファッションと語る、令和の強く美しい女性像を象徴するベストドレッサーです。

 

【芸能部門】津田 健次郎
声優、俳優

 

「呪術廻戦」の七海建人役をはじめ「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」の海馬瀬人、「テニスの王子様」の乾貞治など有名な声優として人気を博す。キャリアのスタートは舞台俳優だという津田氏は、俳優としての活動も注目されており、TBS「西園寺さんは家事をしない」や映画「マイホームヒーロー」など多くの作品に出演。津田氏の人気の理由のひとつが”低音イケボ”。男性司会者からは「ずっと聞いていたくなる声ですね」と言うコメントが出るなど、会場を魅了していた。

 

 

「こういった賞に縁のない人生だと思っていたので、まさか歴史のあるベストドレッサー賞を受賞させていただけることになり、とても光栄です。ありがとうございます。キャリアは舞台俳優からはじまったこともあり、俳優も頑張っていきたいですが来年は映画も撮っていきたいです。10年くらいプロットを書いたり消したりしている、長編実写の撮ってみたい作品があって。その時は、出演はせず映画監督側として集中してみたい。なかなか進まず、まだふわっとしていますけどね(笑)。」

 

<PROFILE>
1971年6月11日生まれ、大阪府出身。幼少期をジャカルタで過ごした際に映画に興味をもち、明治大学で演劇学を学び、円・演劇研究所を経て俳優デビュー。1995年にテレビアニメ『H2』で声優としてデビューし、持ち前の深く、渋みのある声が注目を集め、以降多くの作品に出演。近年は俳優としても多くの映画やドラマ、舞台で活躍する。また2019年には『ドキュメンターテイメント ADLIVE』で映画監督デビューを果たし、映像監督からプロデュースまで、幅広い分野で活動中。


<選考理由>
声優としての活躍はもとより、俳優としても映画やドラマに引っ張りだこで、さらに映画監督もこなす津田健次郎さん。シックな服装を身に纏った甘いマスクと優しく穏やかで渋みのある声は、まさに“表現者”の言葉にふさわしい大人の男の色気を漂わせるベストドレッサーです。

 

【スポーツ部門】富樫 勇樹
プロバスケットボール選手

 

バスケットボールプレイヤーとしては小柄でありながら、オリンピックの日本代表をはじめBリーグでの数々の活躍など、日本バスケットボール界をリードする存在。「バスケ男子日本代表」で好きな選手ランキングの2位にも選ばれており、幅広い年代からの人気も高い。今後も活躍が期待される注目選手だ。

 

 

「普段はこんなにキラキラしたコーディネートはしないのですが、ベストドレッサー賞をいただけるとあって目立つ衣装にしたいと思い、友人がデザイナーを務めるこちらのセットアップを選びました。オリンピックもそうですが、最近は国内のバスケットリーグも盛り上がってきていて、特に沖縄で開催されて国際リーグをきっかけにさらに観てくださる方が増えたと感じています。やはりリアルに観戦すると臨場感もすごいので、みなさんにもぜひ観に来ていただきたいです。」

 

<PROFILE>
1993年7月30日生まれ、新潟県出身。中学卒業後アメリカの高校に進学し、2010年、同校の全米ランク2位に貢献。その後はプロとなり、1年目にbjリーグ新人賞を受賞。2013-14シーズン終了後にNBAサマーリーグに挑戦し、帰国した2015年以降、千葉ジェッツふなばしに所属。2021年、東京オリンピック日本代表。2023年のFIBAワールドカップでアジア1位となり、今年パリオリンピックに出場した。バスケットボールと音楽を融合したフェス「UNAVERAGE FES. 」をプロデュースするなど、バスケ文化の拡張を目指す。


<選考理由>
パリオリンピックで観るものを熱狂させ、バスケットボール人気に沸かせた男子日本代表の躍進を牽引した富樫勇樹さん。試合における技能のみならず、メディア出演や各種イベント等でのファッションやトークにもプロとして“魅せる”存在を意識し努力するベストドレッサーです。

 

【インターナショナル部門】宅見 将典
作曲家、第65回グラミー賞受賞アーティスト

 

作・編曲家であり音楽プロデューサーの宅見氏は、2022年に発表したアルバム「Sakura」がアメリカ音楽界の最高の栄誉、グラミー賞の「最優秀グローバル・ミュージック・アルバム賞」を受賞。作編曲家としても活躍しており、EXILEやDA PUMPをはじめ、多くのアーティストの楽曲を手掛けている。2024年8月28日にリリースした「Kashira」は、「第67回グラミー賞」にもノミネートされている。

 

 

「2021年からグラミー賞を目指してずっと精進していたんですが、それが叶い、このことをベストドレッサー賞という素敵な場で皆さんに知っていただけて本当に光栄です。ノミネートだけでも驚き、まさか受賞できるとは思っていなかったので、授賞式の場では本当に驚きましたし脳内ドーパミンがたくさん出たというか、記憶にあまりないんです(笑)。実は来年2月に行われる「第67回グラミー賞」にもノミネートいただいておりまして。1度でも受賞は身に余る光栄なので、2度目の受賞は、、とも思っているのですが日本人で2度受賞した方はいないんです。次回のグラミー賞には、昨年亡くなられた坂本龍一さんもノミネートされているので、もし坂本さんと一緒にそうなれたら非常に嬉しいなと思っています。」

 

<PROFILE>
1978年11月14日生まれ、大阪府出身。13歳のときに出会ったX JAPANのYOSHIKIの音楽に影響を受け、音楽に没頭。独学でドラムやギターなど4リズムの楽器を演奏するようになる。2001年にロックバンドsirenでメジャーデビューを果たし、並行してアーティストプロデュースなども手掛ける。第53回日本レコード大賞にてAAAの「CALL」の作曲で優秀作品賞を受賞するなど、その後も多くの賞を獲得。2023年、ソロアルバム『Sakura』が第65回グラミー賞の最優秀グローバル・ミュージック・アルバム賞を受賞した。


<選考理由>
作曲家として日本レコード大賞で多くの賞を獲得するとともに、第65回グラミー賞の最優秀グローバル・ミュージック・アルバム賞を受賞した宅見将典さん。つねに周りの人びとの幸せを願い、感性と国際性に満ちたファッションに身を包むチャレンジ精神旺盛なベストドレッサーです。

 

【学術・文化部門】田中 里沙氏
学校法人先端教育機構 事業構想大学院大学 学長

 

広告会社を経て、広告・マーケティングにおける総合シンクタンク「宣伝会議」の編集長に29歳で就任。その後取締役副社長兼編集室長を経て、現在は学校法人先端教育機構「事業構想大学院大学」の学長を務める田中里沙氏。 一児の母でありながらさまざまな委員や審査員、テレビ情報番組のコメンテーターまで務め、第6回・7回国際女性ビジネス会議にも登壇したまさにスーパーウーマンだ。この華麗なる経歴から、いかに仕事にウェイトを置き活躍してきたかが容易に想像できるが、驚いたのは田中氏の朗らかで優しげな雰囲気。登壇後から笑顔を絶やさず受賞の喜びを語ったスピーチから一部を抜粋し紹介する。

 

 

「このような賞をいただけて、本当に光栄です。普段から着るものを選ぶときは、その場にあった適応できるスタイルを心がけています。普段はスーツが多いですが、本日は華やかな場所ですのでこちらのワンピースにしました。私どもの学校は、生徒が社会人ですので多くの方が多様性そのもの。誰かが頑張っていることを周りのみんなで応援するため、大学内は笑顔と拍手で溢れています。私の方が日々、生徒の皆さんから刺激をもらっているので、今回の受賞について報告できるのが楽しみです。」

 

<PROFILE>
1966年11月14日生まれ、三重県津市出身。学習院大学文学部英米文学科卒業。『宣伝会議』の編集長、取締役副社長・編集室長などの要職を歴任。2012年に学校法人先端教育機構「事業構想大学院大学」の教授となり、16年に同学学長に就任。企業や自治体、他大学との連携による新事業、イノベーション、地域ブランディングなどを企画し、推進する。政府広報アドバイザーやさまざまな審議会の委員も務めている。


<選考理由>
宣伝・広報の専門誌『宣伝会議』の編集長などの要職を歴任、テレビのコメンテイターとしても活躍し、企業経営や新規事業担当者のための社会人大学院の学長を務める田中里沙さん。TPOや相手に合わせて服装を考える時間が楽しいという知性と感性溢れるベストドレッサーです。

 

【特別賞】高橋 英樹
俳優

 

映画『上を向いて歩こう』や『遠山の金さん(テレビ朝日系列)』など数々の名作に出演してきた、日本を代表する俳優の高橋氏。年齢は80歳、芸能生活は63年を迎えたというがその活躍ぶりは衰え知らずだ。近年はバラエティー番組への出演も多く、幅広い世代から支持されるお茶の間で愛される存在。会場でも軽快なトークで、来場者や取材陣の笑いを誘った場面も印象的であった。

 

 

「こんな素敵な賞を、この歳でいただけてうれしい気持ちでいっぱいです。80歳になり、この業界は63年やらせていただいています。長年時代劇をやってきたので、着物のイメージも強いと思いますが、普段はほとんど洋服です。心がけているのは、いつどこで知っている方にお会いするかも分かりませんので、きちっとしたもの選ぶようにしています。仕事については、これまで出演作の中でたくさんの方を斬ってきました、約7万人ほどです(笑)。やはりチャンバラはこれからもやりたいことのひとつなので、あと1000人は斬りたいと思っています(笑)。」

 

<PROFILE>
1944年2月10日生まれ、千葉県出身。高校在学中の61年、日活ニューフェース5期生として日活入社。『高原児』にてデビュー。『男の紋章』シリーズや『伊豆の踊り子』など映画黄金期の作品に多数出演。その後『鞍馬天狗』『国盗り物語』(以上NHK)、『遠山の金さん』『三匹が斬る!』(以上EX)、『桃太郎侍』(NTV)などで時代劇スターとしての地位を確立。現在は日本の古典芸能をテーマにした教養番組『芸能きわみ堂』(Eテレ)でMCを務める。歴史好き、城好きとしても知られており、『日本最強の城』(NHK)等各バラエティ番組でも活躍中。著書『高橋英樹のおもしろ日本史』では野村胡堂文学賞特別賞を受賞。


<選考理由>
高校生の時に日活のニューフェースとしてデビューし、青春映画、任侠映画、時代劇映画等数々の役をこなした高橋英樹さん。凛とした時代劇スタイルやバラエティ番組における端正なファッションに身を包んだ愛嬌のある表情や容姿は、生涯現役スターともいえるベストドレッサーです。

 

豪華な受賞会場や華やかなスタイリングの招待来場者も魅力

 

会場には多く招待客訪れ、会場を華やかに彩っていた。終始、穏やかな雰囲気で行われた第53回ベストドレッサー賞。受賞者を見るだけでも当年に活躍した顔ぶれが一挙揃う、貴重な瞬間だ。次回の開催も心待ちにしたい。

 

 

 

ベストドレッサー賞とは…

ファッション意識の向上、豊かで充実した生活の提案、ファッション産業界の発展と各界の文化交流を目的として、1972年より「ベストドレッサー」を選考し発表しています。この賞事体の認知度は高く、注目度を維持・向上させるとともに、よりファッションについての造詣を深め、より着飾ることの楽しさを伝えられるようなアワードとなる様、企画・開催をしています。


ベストドレッサー賞は、政治、経済、学術、文化、芸能、スポーツなど、各分野で時代をリードする人たちに贈られてきました。単に目立った着こなしをしているとか、服装へのこだわりが深いとかいうのではなく、独自の生きるスタイルを持っていて、それを人々が支持をするというものでなくてはなりません。まさに粋な生き方を纏っている人こそベストドレッサーの称号に相応しい人です。


公式サイト:https://bestdresseraward.com/

主催:一般社団法人日本メンズファッション協会(MFU)

MFU理事長 八木原 保
ベストドレッサー委員長 早川 千秋

Ayumi Fukushima

ファッションラバー。バイヤーを経験後、現在はディレクションをはじめ、エディター兼ライターとして広くて活動中。

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