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2020.01.10

産地視察報告会 |ベンベルグ®ラボ第9講

  • Category culture

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<ベンベルグ>ラボ第9講はこれまでに訪れた各産地の情報共有と、最終講義で行う個人プレゼンテーションの準備を行いました。

<ベンベルグ>の織物産地(延岡・富士吉田・尾州・桐生・北陸)に遠征したそれぞれのグループに分かれ、視察を通して学んだ個々の知識や経験を発表していただきました。

 

 

 

 

学びの精査とアウトプット

 

講義冒頭は発表用資料を作成。各自ノートや写真を見返して、視察で得た情報を思い出しながら話し合いを重ね、自由に発表内容を決めていきます。

独自に精査した情報をさらにブラッシュアップする人、お互いの記憶を頼りに学びのピースを組み合わせる人たちなど、まとめ方も様々です。視察中に慌てて書きなぐった自身のメモがどうしても読み取れず、うなだれる受講生の姿もありました。

 

 

 

 

視察報告

 

発表本番では訪れた産地順に発表を行いました。少ない準備時間にも関わらず多くの報告があり、各グループよくまとめられていました。報告の概要はこちら。

 

  • 延岡産地 / 旭化成の成り立ちと地域との関わりについて。ベンベルグ工場で生産される<ベンベルグ>の原液〜紡糸工程に至る説明。ハンク式とNP式の糸質の違いなど。
  • 富士吉田産地 / 延岡で作られた原糸が富士吉田で織物になるまでの織物工程(染め-整経-製織)を解説。地域の歴史やハタオリ産地の印象。
  • 尾州産地 / ニットの仕組みや編機ゲージ、ニットループの説明。工場や地域が行う環境保全への取り組み。吊り編み機やトンプキン、シンカーなどニット編み機の違い。
  • 桐生産地 / ジャカードで有名な桐生産地の歴史やジャカードの意匠、洗い加工について。資料室に保管されていた生地サンプルや注文台帳の説明。ドルニエ織機の特長など。
  • 北陸産地 / 合繊の産地として知られる北陸産地の歴史。チョップ制度や生地耳を織り込むカットインについて。複合仮撚りの説明など。

 

 

 

 

 

 

質疑応答では、視察に参加できなかった受講生から多くの疑問や質問が寄せられ、産地の学校事務局、旭化成株式会社 繊維マーケティング室コーディネーターの方々がフォローする形で学びの共有を行いました。

 

 

 

 

 

ひとつひとつお互いの情報を持ち寄ることで、また新たな疑問が生まれ知識欲が刺激される。そんな好奇心の連鎖を強く感じた今回。久しぶりの座学でしたが、学び合う受講生の姿に改めて<ベンベルグ>ラボの真価を見た第9講となりました。次回の最終講義(プレゼンテーション)で、この報告会がどう生かされるのか、今から楽しみです。

 

 

 

関係者の感想


講義を終え、受講生や関係者の方々に感想を伺いました。


<産地の学校主宰 宮浦さん>
吸収した情報をアウトプットすることが<ベンベルグ>ラボのテーマなので、今回もいい講義になったと思います。各産地で学んだ知識を改めて精査し発表することで、情報がしっかり自分のものになっていました。疑問質問を次々と投げかけてくるラボメンバーをみていると、ほんとうにいいメンバーが揃っているなと嬉しくなります。

 

<受講生の声>
専門学校で服づくりを学んでいるので、視察での経験を服にどう活かせるのかを主に考えていました。今日の講義では、環境や廃棄物について考えているメンバーなどもいて、立場や背景の違いによって視点が異なるところが面白く感じました。(新井さん/専門学校生)

 

各産地の特徴をシェアすることで理解をさらに深めることができました。短い時間のなかで情報をまとめ発表するので、視察で得た一番大切な学びとは何かを改めて整理して考えることができました(山木さん/専門学校生)

 

 

ベンベルグ®ラボについて

 

繊維・アパレル産業に携わる人材の発掘と育成、産地が抱える課題の明確化やプロジェクト支援など、繊維産業の活性化に向けて様々な取り組みを行なっている「産地の学校」。その主宰を務める(株) 糸編・代表の宮浦晋哉氏の活動に感銘を受け、2017 年に旭化成(株)が産地の学校と共同で産学連携プロジェクト<ベンベルグ>ラボを立ち上げました。

 

 

産地の学校 http://sanchinogacco.com/

旭化成株式会社 キュプラ ベンベルグ® https://www.asahi-kasei.co.jp/fibers/bemberg/

※ベンベルグ®は旭化成の再生セルロース繊維・キュプラのブランドです。

 

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