2019.09.11
糸から学ぶサステナビリティ ベンベルグ®ラボ2期スタート!
- Category culture
産地の学校×旭化成の共同プログラム「ベンベルグ®︎ラボ2期」が開講しました。
今期は、服飾専門学校生や大学生など次世代の繊維・アパレル産業を担う14名の受講生が集まりました。11月の最終プレゼンテーション(学びの報告会)まで全10講にわたり、講義や繊維産地への工場視察を通して<ベンベルグ>の魅力を学んでいきます。
初回講義は、産地の学校主宰の宮浦さんによる「オリエンテーション・繊維の基礎知識・産地概論」です。
繊維産地の基礎〜ラボでの学びかた~
アパレル業界の川上から川下(服が企画から製品化し販売されるまでの流れ)の解説からはじまりました。日本の繊維産業はその多くが分業制で工程も多岐にわたるため、すぐに全てを理解するのは容易ではありません。まずは<ベンベルグ>ラボで見学する各工場が一連の流れのなかでどの位置にあり、なにを生産しているのかを感覚的に捉えていきます。
続いて繊維産地の説明では、「尾州」「遠州」「播州」や「米沢」「桐生」などの産地の特長を始め、日本の各産地の地域性と得意な繊維を学びました。宮浦さんの言葉が一方通行にならないように、常にスマートフォンで気になることを検索しながら、質疑応答を行いました。これは、ただ教わっているという受け身の姿勢ではなく、自ら学びの動機をみつけて興味の幅を広げてもらうための試みです。
休憩後は、受講生による自己紹介です。デザイナーやパタンナー志望をはじめ、アパレル業界の生産背景に興味がある方、サステナブルな素材について学びたい方など興味の方向性も様々。
特に、サステナブルや生分解性といったワードが多く、人間社会や自然環境といった地域社会全体を巻き込んだ産業の捉え方がスタンダードになっていると改めて考えさせられました。
個性豊かなメンバーが揃い、今後の展開が楽しみになるばかりです。
志が似た者同士は打ち解け合うのも早いもの。そのあとに行われた親睦会ではアットホームな雰囲気のなか、事務局と受講生も入り混じり、尽きることのない繊維トークに花を咲かせていました。
関係者の感想
初回の講義を終え、受講生や関係者の方々に感想をうかがいました。
<旭化成繊維マーケティング室室長 近野哲氏>
持続可能な社会であるべきだと、みなさんが共通認識しているということに驚きました。新しいライフスタイルや社会に向けて彼らがテイクオフするための準備をしにこの講義を受けられているのだなと実感いたしました。
<受講生の声1>
集まった人たちがいろんなバックグラウンドを持っていてものすごい刺激になりました。化繊や天然繊維そのものについての知識はあったが、各産地の特長を知ることでさらに理解が深まりました。
<受講生の声2>
服飾専門学校に通っているので、日々服をどのように作ったら面白いのかを考えているのですが、それ以外にもサステナビナリティや社会貢献などについて考えている人もいて学ぶことも多く刺激になりました。
ベンベルグ®ラボについて
繊維・アパレル産業に携わる人材の発掘と育成、産地が抱える課題の明確化やプロジェクト支援など、繊維産業の活性化に向けて様々な取り組みを行なっている「産地の学校」。その主宰を務める(株) 糸編・代表の宮浦晋哉氏の活動に感銘を受け、2017 年に旭化成(株)が産地の学校と共同で産学連携プロジェクト<ベンベルグ>ラボを立ち上げました。
産地の学校 http://sanchinogacco.com/
旭化成株式会社 キュプラ ベンベルグ® https://www.asahi-kasei.co.jp/fibers/bemberg/
※ベンベルグ®は旭化成の再生セルロース繊維・キュプラのブランドです。
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